美容室の資金繰り完全攻略 運転資金の目安も解説!

美容室の資金繰り完全攻略 運転資金の目安も解説!

美容室を経営していると、資金繰りのことが頭から離れない日も多いものです。スタイリスト不足や競争激化など、経営環境が厳しくなる中、業界ならではの悩みも尽きません。

業界特有の課題から運転資金の目安まで、資金繰りに関する大切なポイントを整理してみましょう。今回は、美容室の資金繰りについて詳しく解説していきます。

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なぜ美容室の資金繰りは難しいのか?

なぜ美容室の資金繰りは難しいのか?

美容室の経営は見た目以上にお金がかかります。資金繰りにおける課題はどんどん深刻化しており、廃業率が開業率を上回る厳しい状況です。美容室の資金繰りが難しい理由と対策について、現場の視点から詳しく見ていきましょう。

美容室特有の資金繰り事情

店舗開設時には、内装工事だけで1000万円以上が必要となり、美容室の開業資金は高額です。シャンプー台や美容椅子など、専門機器も一式で数百万円規模となります。

また、人材の確保も大きな問題です。スタイリストは売り手市場が続き、人件費は年々上昇傾向にあります。スタイリストを育てるのは時間もコストもかかる上、競争も激しいものです。こうした積み重ねで、徐々に経営が圧迫されてしまいます。

さらに、季節ごとの波もあります。卒業式や結婚式シーズンは予約が殺到する一方、夏場や年末年始は来店頻度が低下します。安定した売上を作るのも一苦労です。

資金繰り悪化が招くリスク

資金繰りが悪くなると、波紋のように影響が広がっていきます。例えば、スタイリストへの給与支給が遅れてしまえば、モチベーションの低下を招きます。その結果、店舗のサービス品質も落ちていき、顧客離れにもつながる恐れがあるのです。

さらに、設備投資に費用をかけられなければ、店舗は時代に取り残され、トレンドに乗り遅れることにもなりかねません。となれば、競合他社に顧客が流れてしまったり、新規顧客を呼び込むのが難しくなります。最悪のケースでは、資金繰りの悪化が理由となり、廃業へと追い込まれることもめずらしくはないのです。

美容室の資金繰り改善策

美容室の資金繰り改善策

資金繰りの改善には、短期的な対策と中長期的な戦略が必要です。売上向上とコスト削減、そして資金回収の効率化など、ここでは具体的な改善策について解説します。

顧客単価を向上させる

店舗の収益を上げるには、付加価値の高いメニューを取り入れるのが効果的。ヘッドスパやトリートメントなど、技術力が問われる施術がおすすめです。またセットメニューの導入も効果的な戦略です。カット+カラーや縮毛矯正+トリートメントなど、組み合わせによる相乗効果を狙います。顧客の来店頻度が上がれば、安定した収益を確保できます。

コスト削減に取り組む

人材育成に成功すれば、長期目線でコスト削減につながります。教育制度を整えることで、スタイリストの満足度が向上すれば、自然と技術も向上し、離職率も下がります。

また、光熱費や水道代など固定費の見直しも大切です。初期投資は必要ですが、LED照明への切り替えや節水シャワーヘッドの導入など、毎月かかる費用を抑える工夫が大切です。

さらに、予約システムの導入は、キャンセルロスを防ぎます。オンライン予約と自動リマインドにより、突発的なキャンセルを抑えられます。時間とコストの無駄を省けると、店舗の資金繰りは少しずつ改善されていくでしょう。

資金回収サイクルを改善する

資金繰りを改善するには、資金回収サイクルも重要です。例えば、キャッシュレス決済の導入、クレジットカードやQRコード決済の導入をすることで、資金回収サイクルが改善されます。手数料こそ発生するものの、メリットが上回るケースがほとんどです。

その他に、月額定額制のメニュー(サブスクリプション)もおすすめです。会員制度との組み合わせで、顧客の囲い込みも期待できるでしょう。

美容室向け資金調達ガイド

美容室向け資金調達ガイド

従来型の融資から新しい調達方法まで、資金調達手段は年々多様化しています。ここでは、各調達方法のメリット・デメリットについてご紹介します。

資金調達方法は多様化している

従来からある銀行や信用金庫の融資は、これまで同様に有効活用すべきです。銀行や信用金庫は、経営計画に関するアドバイスもくれるため、資金調達以外のメリットも豊富です。

日本政策金融公庫では、創業支援や事業拡大向けの融資メニューが充実しています。

そんな中、新しい資金調達方法として注目されているのが、クラウドファンディングオンラインレンディングです。これらは銀行とは違って、資金調達までの時間が短いのが特徴です。実際に足を運ぶ必要はなく、オンライン上で完結するのもメリットの1つです。

美容室向けの融資制度

日本政策金融公庫の「生活衛生改善貸付」は、美容室や飲食店などにおすすめの融資制度です。経営改善に必要な資金を無担保・無保証人で利用できます。金利面の優遇があるだけでなく、経営指導が前提となる点も資金繰り改善へと繋がるきっかけになるでしょう。

民間金融機関では、「設備資金」や「創業資金」などの融資が用意されています。最近は無担保で借りられるプランも増えているので、検討してみる価値は十分にあります。

美容室向けの支援制度の活用

美容室が受けられる公的支援制度としては、「事業再構築補助金」があります。

例えば、新しいメニューを始めたり、店舗のスタイルを変えたりする資金に充てられます。

返済不要な補助金なので申込みを検討してみましょう。もし申請手続きが難しいと感じるのであれば、専門家のサポートを受けることも視野に入れてください。

また「持続化補助金」もおすすめです。こちらは小規模事業者向けで、販路拡大や効率化など幅広い用途に使えます。申請要件が比較的緩やかなのが特徴です。

美容室の運転資金の目安

美容室の運転資金の目安

運転資金の適正額は、店舗の規模や状況によって異なります。固定費と変動費のバランス、季節にあわせた対応など、運転資金の目安やポイントをしっかり押さえておきましょう。

運転資金とは?

運転資金とは、事業を運営していくために必要な資金のことです。例えば、スタッフへの給与、仕入れ代、テナント料などが含まれます。運転資金が不足してしまうと、店舗の経営全体に影響が出てしまうため、適正な管理が求められます。

美容室の運転資金に必要な費用

美容室の運転資金に必要な費用を算出するには、家賃、人件費、光熱費、消耗品費、広告宣伝費などの合計を出す必要があります。

家賃は店舗の立地によっても異なりますが、人件費は売上高の30%から40%程度が目安となり、固定費の中では一番大きな割合を占めます。

消耗品費はシャンプーやトリートメント、カラー剤など、施術に必要な材料費が中心です。在庫管理をしっかりすることで、無駄を減らせます。

広告宣伝費は、集客状況に合わせて調整しなければなりません。オープン時は売上高の10%程度を投じることが多いですが、安定してきたら5%前後まで抑えられるでしょう。

美容室の規模による運転資金の目安

1~3席程度の小規模サロンの運転資金は300万~500万円が目安です。いかに固定費を抑え、効率的に経営できるかが鍵となります。

4~7席程度の中規模サロンでは、運転資金の目安は500万~1000万円ほど必要です。教育体制や福利厚生など、人材育成面での投資も重要となります。

8席以上となる大規模サロンでは、1000万円以上の運転資金が必要です。多くのスタイリストを抱える想定で、運営体制やマネジメントなどを検討しなければなりません。

適正な運転資金の考え方

目安としては、月間の固定費の3~6か月分を運転資金として確保するのが理想です。季節によって売上が変動する業界になるため、多めに確保することを心がけましょう。

また競争激化やトレンドの変化など、突然の支出や売上の減少にも耐えられるよう、余裕を持った資金計画を立てることが重要です。

まとめ

美容室を運営していくうえで、資金繰りの改善は常に課題となるでしょう。資金繰りを改善する上で運転資金の確保は欠かせません。適切な管理を意識しながら、必要に応じて支援制度や融資を活用するなどし、安定した経営を目指しましょう。

この記事を書いた人

ファクタリングの 達人編集部のアバター

ファクタリングの 達人編集部

自らの経験に基づいた、ファクタリングや与信管理に関する豊富な実績を持ち、これまでに数百社の取引をサポート。
当メディアでは企業の資金繰りに役立つ情報発信を行うとともに、中小企業向けにファクタリングのアドバイザリーサービスも提供しています。

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